移動運用、特にPOTA運用で手軽に持ち運べてすぐに展開できるビームアンテナが欲しい——そんな思いからこのプロジェクトは始まりました。市販品にはない「軽さ」「コンパクトさ」「速攻組み立て」を求めた末、たどり着いたのはラップ芯と洗濯バサミで作る八木アンテナ。以下にその開発の流れと仕様を紹介します。
JGØHRA/1
試作のスタート:まずは3エレ八木から
最初に取り組んだのは、ラップの芯1本で構成できる3エレメント八木アンテナ。穴のあいた大型の洗濯バサミ(ピンチ)に、3mm径のアルミ棒を通して基本形を組みました。が、実際に使ってみると調整が難しく、利得も今ひとつ。
給電点にはミノムシクリップを使いましたが、これがやや不安定…。
ミノムシクリップから目玉クリップに変更により、接触不良が減って調整も格段に楽に。

ラップ芯を継ぎ足し、4エレメントへ
洗濯バサミは某カインズホームの「Y型ピンチ」という物、バネが弱いのでブームにビニテを巻く。 エレメントは上から刺してひっ掛けてるだけなので留められれば何でもOKですがコロナ渦で購入したマスクの紐とめです。
ブーム長を延ばすべく、もう1本短いラップ芯を継ぎ足して4エレ構成へ。これで指向性も改善され、若干ながら性能が上がった感触を得ました。
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初の実戦投入:POTA運用へ
4エレの状態でPOTA運用に出かけました。現場では三脚にベルクロテープでラップ芯をぐるぐる巻きにして設置。指向性は確かに実感できますがハンディ機などで動き回れる環境ではアンテナを振り回して感度の良いポイントを見つけたほうが良く、もう少し指向性があるといいなと感じました。

次なる改良:5エレ化と給電点+三脚固定の工夫
さらなる性能アップを目指して5エレメント構成に。30㎝のラップ芯を2本つないでブームを延長。三脚への取り付けにはアルカスイスプレートを採用し、ワンタッチでの設営が可能になりました。
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いまの完成形:軽量・速攻設営・ローコスト
半年ほど運用を重ね、現在のスタイルに定着。収納状態ではとてもコンパクトで、リュックにも楽々入ります。他のアンテナとの切替を容易にするためSMAコネクタで中継しています。このスタイルでほぼ補修無しで結局2年も使い続けています。
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材料とコスト:わずか500円!
ほとんどの部材はホムセン+100均と家にあったもので揃えました。実際に買ったのはこれだけ:
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アルミ棒(3mm径×1000mm)×2:300円
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洗濯バサミ:100円
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目玉クリップ:100円
※ネジや小物類は除く
合計:約500円
使用した“有りモノ”
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某社ラップ芯(30cm×2本)=ブーム
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木の棒(ブーム継ぎ手)
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マスク紐止め(エレメントの固定用)
全体で約200gと超軽量。エレメント長などは、JAMSATの500円アンテナをベースに、手作業で微調整しています。
おわりに
自作アンテナというと「難しそう」「工具が要る」と思われがちですが、この八木アンテナは工具最小・費用最小・性能&指向性そこそこという絶妙なバランス。POTAやSOTAなど、現地で即設営・即撤収が求められる運用スタイルにおすすめです。
みなさんももぜひ「身の回りにあるもので“使えるアンテナ”」を作ってみてください!











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